経済と社会

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     本研究の目標は,文楽人形の動作解析ならびにそれを演じる人形遣いの動作・生理計測を通じて,
    1. 我々が人間らしさや生物らしさを感じる動きを生み出すためにはどのような要素が必要なのか,
    2. そのような「人間らしい動き」を複数の人間が言語情報なしで協力して生み出すためにはどのような要素が必要なのか,
    を科学的に分析することにあります.文楽とは,言語情報を用いずに3人の人形遣いがイキを合わせて,本来は人工物でしかない文楽人形をあたかも人間がそこにいて動作しているかのように操作する日本独自の伝統芸能です.したがって文楽は,上記の1.の「人間らしい動き」の解析と2.のイキと「人間らしい動き」の関係の解析に格好の材料を提供するため,文楽の解析を本研究提案のメインターゲットとして定めました.
     具体的には,3人の人形遣いが1体の文楽人形を遣う際の呼吸を計測してきました.その結果,義太夫節や三味線といった音楽に人形の動きを合わせる必要がない場合には,熟達した人形遣いほど人形の動きの変化とは無関係に呼吸が安定していることがわかってきました.また,人形の動作を詳細に取得・分析するために,人形細工師の方と共同で肘や首など9カ所に磁気センサーを内蔵した文楽人形を新たに作成し,人形の動作取得を現在行っているところです.
     さらに,文楽のみならず,能・狂言といった日本の他の伝統芸能についても同様な計測を開始しています.