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    アニマシーは日本語で生物性と訳されます.アニマシーを感じることは動物にとって環境の中で獲物を捕まえたり,配偶者を探したりと社会的な行動のために重要であると考えられています.
    対象が生物であるのかは普通,見た目でしか判断出来ません.しかし,“生き物だ”という感覚(アニマシー)は瞬間的に鮮明に,しかも正しくおこるように思われます.それでは,どのように視覚情報からアニマシーを知覚するのでしょうか. HeiderとSimmel(1944)は図のような動画を用い,観察者の多くが単純な幾何学図形をその動き方から生き物と感じることを確かめました.
    また,Walter(1950)は二つの亀型ロボットを作りました.これらは光の強さに反応するセンサーと電源の状態を表すランプがついていました.これだけの単純な機械でも,ロボットたちはお互いを追いかけあうなど,まるで相互作用し合う生物のように見えたそうです.
    その後, どのような動き,相互作用がアニマシーの知覚に重要なのか,どのようにして正しい知覚を得るのかということが多くの研究がされています.
    植田研究室では,現在,実環境の統計的性質とアニマシーの知覚の性質を比べることで,アニマシー知覚の正しさについて研究を進めています.今後はアニマシーと相互作用について,さらにアニマシーの知覚を支える脳内機構について研究を進める予定です.